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第2回札幌読書会レポート

北海道日本ハムファイターズがクライマックスシリーズを制した喜びに湧き、福岡ソフトバンクホークスの小久保選手の引退にもらい泣きをした、感動の一夜が明けた10月20日。第2回目の札幌読書会を開催いたしました。

今回は総勢11名。
受付で早速差入れをいただいて感謝感激です。
話しをしながら手軽に食べられるようにポッキー、そして課題本にちなんで茹で卵~~~♪
差入
ちなみに最近の茹で卵はクオリティが高いと驚かされました。塩気もちょうどよく、黄身はとろ~りとしていて絶品。機会があればぜひ、レニングラードの寒い夜を思いながら味わってみて下さい。

まずは自己紹介。それぞれのお勧め本を紹介していただきました。
ちなみにこんな感じです。 ↓ ↓ ↓

(タイトル五十音順)
アラーの神にもいわれはない(アマドゥ・クルマ)
イトウの恋(中島京子)
神のロジック 人間(ひと)のマジック(西澤保彦)
銀河英雄伝説(田中芳樹)
唇を閉ざせ(ハーラン・コーベン)
くの一忍法帖(山田風太郎)
ゲイルズバーグの春を愛す(ジャック・フィニィ)
ジーヴズの事件簿~才知縦横の巻(P・G・ウッドハウス)
初秋(ロバート・B・パーカー)
特等添乗員αの難事件(松岡圭祐)
ロウフィールド館の惨劇(ルース・レンデル)

あらまぁ、もうビックリするほど雰囲気の違うものが並びまして、これだけでも小一時間は話せそうです。
手に取った経緯やお勧めポイント、読後感などいろいろ教えていただきました。

そしていよいよ本題、課題図書『卵をめぐる祖父の戦争』(デイヴィッド・ベニオフ)についてのディスカッション。
以前、横浜読書会で同じ本での読書会をされた時に、本書の訳者:田口俊樹氏に質問をされており、今回はそのQ&Aを資料として使わせていただきました。関係者の皆様、ありがとうございました。
(参考)http://www32.atwiki.jp/yokohama_rg/pages/22.html

さて、お待たせの皆さんの感想を。
まずはネタバレにならないところから。

【タイトルについて】
「タイトルにはまずビックリ。”なんだこれ?”って思ったけど、読んだらすごく面白くて二度ビックリ」
「タイトルの勝利。”レニングラード包囲戦”が前面にでていたら、すごく重いのを想像して手に取らなかったかもしれない」
「原題City of Thieves の”泥棒たち”って誰だろう?」
「定冠詞のTheがないから特定のものをさしてるわけじゃないね」
「じゃぁやっぱり誰もが泥棒(に成り得る)ってことなのかぁ」

【文章やセリフなど】
「下ネタの会話が好き。悲惨な中でのバカバカしさがなんともいえない」
「自分が十代だった頃とか思い出す。こんなくだらないことばっかり男同士で言ってた(笑)」
「チャプターの〆に使われるセリフが巧い。大佐がレフに言う最後の台詞はすごく苦々しくて印象に残る」
「味わい深さとエンタメ要素のバランスがとれてる」
「悲惨なことをユーモアで上手に読ませてくれる巧さがある」
「ベニオフのシナリオライターとしての技量が生きたのかもしれない」
「”わし”の一人称は最初はとまどうけど、そのうち気にならなくなった」
「食事の時に食べ物を落としたりすると今までは迷わず捨ててしまったんだけど、なんとなく”レニングラードのお祖父ちゃん”を思うと食べ物粗末にしちゃいかんと拾い上げたりして・・・(笑)」
「好きな人の匂いを嗅ぎたい、汚れた体を舐めてきれいにしてあげたい、という根源的な欲求をストレートに表現していて素直に共感できる」

【どなたか教えてください】
作中に、こんなくだりがあります。
コーリャは真面目くさって慇懃にドアを開けてくれ、わしが敷居をまたぐまえに言った。
「待て。ぼくらは旅にでるわけだ。一応坐ったほうがいい」
「きみが迷信深いとは知らなかったな」
「伝統が好きなんだ」
椅子がそこにはなかったので、わしらは開いた玄関のドアの脇の床の上に坐った。

敷居をまたぐ前にドアの前に坐る・・・これって何でしょう?幸運のおまじない?
残念ながら心当たりのある人がいませんでした。
どなたかご存知の方がいらっしゃったらご一報下さい。

【コーリャ大人気】
「コーリャが何者なのか、すごく考えた。言ってることが誇張なのか冗談なのか真実なのか」
「コーリャってお喋りでウザいけど、なんとなく愛されるキャラだよね」
「職場にいたら嫌だけど・・・(想像して)・・・やっぱり嫌!(笑)」
「でもイケメンだから許せるかな」

早川書房さんにはちょっと申し訳ないこんな会話も。
「これミステリー?」
「冒険小説じゃないですか!?」
「なんでミステリーじゃないのにポケミス?」
「ミステリーにしといた方が売れるからじゃない?」
「文庫版はハヤカワNVだから一般文庫になってますね」
「さすがにミステリーじゃないと認めた?(笑)」
「これミステリーなら世の中の本の9割はミステリーだよ!」

作品があまりに良書でツッこみどころがないせいか、なぜか矛先は早川書房さんに・・・・。
でも、こんなナイスなご意見も!

「装丁のデザインがよくなってとっても素敵♪」
そうです、そうです。この本はポケミスがデザインをリニューアルした第一弾の作品なんですね。
そしてなんと、参加者さんが『”卵をめぐる祖父の戦争”専用しおり』を全員に作ってきて下さいました!
何種類かのバリエーションがありまして、どれも素敵なものばかりでした。オリジナルの専用しおりなんて最高です。
栞

その他にはこんなご意見も。
「何となく昔読んだ『ライ麦畑でつかまえて』を思い出した」
「どのシーンも映画映えする気がする。映画になるかな?」
「こいつらやってること小学生だなぁ(苦笑)」
   →男性陣は多かれ少なかれ似たような経験をお持ちのようで。
「どんな辛く苦しい状況でも乗りきっていこうとする姿に勇気をもらった」
「息子がいたら勧めたい作品だが、見事に娘ばっかり(笑)」
「”鶏”の顛末は笑った。都会っ子だから鶏のことがよくわかんないのかも」
「犬好きには辛いシーンが・・・・(涙)」
「ヴィカについては書かれてないところをすごく想像した」

なんといっても本書の魅力はユーモアたっぷりなところ。
これは読者の年代には関係ないようです。
数少ない20代の意見はというと、
「ユーモアのセンスいいですよね。えっと、作者って幾つですか?40代?それにしては・・・」
と口籠っていらっしゃいましたが、彼の言わんとするところを敢えて私がズバリ意訳いたしましょう。
(心の中でエコーかけてお読みください)
「40代の作者と60代の訳者のワリにはユーモアセンスいいんじゃない?」
(by大学生:男子 20歳)

本日の【上から目線大賞】決定!
原稿書いた後で当の私も冷や汗をかいておりますが、作者も訳者も笑い飛ばして下さるだけの度量の持ち主とお見受けしての、敢えての、意訳でございます。なにとぞお目こぼしを・・・・。

【ネタバレ注意】さてここから↓は未読の方が読むと興ざめの可能性大!ご注意を。

「コーリャの便秘が治ってホッとした」
「あまりにも見事なウ○コが出た時、”見てくれ!”って思う気持ち、わかる(笑)」

「コーリャの最期のセリフはすごく胸に迫った」
「あんな最期を想像してなかったし」
「もしかしたらあれが唯一のホンネなのかも」

「プロローグ読んで”なんでお祖母ちゃんに話聞かんの?”と思うくらいお祖母ちゃんのキャラが立ってて(苦笑)」
「脅して保険入れるんだよ!(笑)」
「お祖父ちゃんがナチスを殺したのもビックリだけど、お祖母ちゃんがスナイパーって方がもっとビックリじゃない?」

プロローグの〆のセリフには二つの意見がありました。
「コーリャを思い浮かべて言ってたんだ!と後から読み返して納得」
「史実と違う部分がでてくるのを牽制したのかと・・・」
遠い青春の思い出か、はたまた大人の事情か。
う~~ん、どっちでしょう?実はそんなに意味がない?それとも両方の意味を込めてる?
読む人によってそれぞれ思うところがあるでしょうね。

ヴィカの恋心には全員興味津津。
「一体いつ頃からレフのことが気になりだしたんだろう?」
「そうは見えなかった」
「でも別れて何年も経ってからスーツケース1つで飛び込んできたんだよ」
「しかも卵持って!」
「しかも可愛いワンピース着て!」
「相当好きだってことだよね」
「レフのどの辺が???」
「やっぱりパルチザンの野卑な男とは違うんじゃない?」
「安心できそうな感じ?」
「全然そんな素振り見せなかったよね」
「あ、”戦略的無視”ってやつ??」
「戦略だったかーー!」
というわけで、ヴィカは作戦勝ちで見事に生涯の伴侶をGETしたようです(笑)

などなど、本当はもっとたくさんの意見があったのですが、私もついつい話に夢中になってメモを取る手が休みがちになってしまいました。
まぁとにかく絶賛の嵐です。
札幌読書会的には「絶対読んどけ!」の太鼓判を押させていただきましょう。
ちなみに映画「スターリングラード」の話題なんかもでました。
より想像力をたくましくするために映画も併せて観るとまたいいでしょうね。
途中の話題にもなりましたが、本書が(いつか)映画化されることも期待して・・・・。

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